日本のゲームやアニメは世界的に評価が高く、各国でファンを獲得している。英国・ヨークでレトロゲーム店を運営するリー・クニングハム氏は現地で買い取ったゲームを扱う傍ら、日本で買い付けたゲーム・フィギュア等も販売し人気を博している。
ソアーサムレトロゲームズ＆トイズの外観
"AKIBA"コーナーも
店舗の名称は「ソアーサムレトロゲームズ＆トイズ」。コンセプトは「レトロなもの、珍しいものを扱う」（クニングハム氏）だ。現行品ではない、いわゆる昔のゲームを販売している。現地では中古のゲーム・デジタル家電等を販売する大手も多店舗展開しているが、同店では徹底してレトロにこだわり、「店内に入ってアッとわくわくするような空間」（同氏）を作って差別化し、コアなお客で繁盛している。1日の平均売上（1〜3月実績）は460ポンド（約6万3000円）になる。
店内はゲームソフト・ハード・コントローラー等の宝庫だ
店内には「アキバセクション」と名付けたコーナーも設け、かつて日本で流行ったスーパーファミコン、セガサターン、メガドライブ等のハードやソフトを並べる。覗いてみるとマリオやロックマン、ファイナルファンタジー等の人気タイトルが目に付く。だが、お客はそこだけに注目しているのではない。ソフトの箱やパッケージなどが英国の規格と違い、もの珍しさを感じるのだと言う。「箱自体が新鮮で面白いから、それを楽しむために買うお客さんも多いよ」（同氏）。
日本から買付けたゲームが並ぶ「アキバセクション」
特定キャラのゲーム
大人買いもあり
同店の中心客層は25歳以上の大人だ。子供の頃にプレイしたかったが当時は買えなかったお客や、レトロゲームに魅力を感じだしたお客が訪れている。コアなお客は様々なハード（ゲーム機）・ソフトを買い集めたり、「特定のキャラクターが好きで、例えば日本のセガサターンのソフト〝ソニックシリーズ〟を大人買いする人もいる」（同氏）。
人気のフィギュアやおもちゃも並べる
現在はイーベイやバイイー（ヤフオク！等日本ECでの代理購入サービス）などを使えば、ネットで世界から簡単に欲しいゲームを購入できる。日本のゲームソフトも例外ではない。だが同店ではネットでしか買えないような珍しいゲームも多数扱い、「手に取って買い物できるため、ファンが付いてきているのでは」（同氏）と話す。
416号（2017/05/25発行）16面
