リネットジャパングループ、10億円の資金借入れ
2017年08月04日
海外事業やM&Aに投下
ネットでリユース・リサイクル事業を手掛けるリネットジャパングループ(愛知県大府市)が、10億円の資金借り入れを行ったと発表した。
7月21日付で銀行7行から総額10億円を調達。これに先立ち、3月31日付でも3行から10億円の当座貸越契約を締結していたことから、投資余力が合わせて20億円となった。
カンボジアでのフィンテック事業や、戦略的なM&Aに資金を投下する計画だ。
カンボジアでは、SBIホールディングスと合弁会社「モビリティーファイナンスカンボジア」を設立することで合意している。
プノンペンを中心に大きく経済成長している同国では中古車市場が拡大している。だが、与信情報を提供する機関が不十分でローンやリースのサービスが未整備だと言う。
そこで、車両にIoT機器を取り付けGPSで追跡。支払遅延に対して遠隔からエンジン停止するなどして支払いを促し、与信審査の簡略化を図る。同社はこの1年トライアルを行っており、本格展開に踏み切る。対象は自動車だけでなく、バイクやオート三輪、農業機器などまで広げる。
今後カンボジアで発展が見込まれるタクシーやライドシェアでの利用を見込んでおり、これを足掛かりにASEAN全域での展開も目指す。
リネットジャパングループは同事業を第三の柱と位置付けている。宅配スキームを使った中古買取りや小型家電リサイクル事業だけに留まらず、事業領域を拡大している。
リネットジャパングループ 黒田武志社長
420号(2017/07/25発行)22面