ワンダーランドマーケット by サンセット、 開催100回目を迎えるアンティークトーイ・ショー
2018年02月24日
イベントレポート
サンセット(神奈川県横浜市)が主催するトーイ・ショー「ワンダーランドマーケット」が、今春に開催100回目を迎える。乗り物玩具を中心とした物販とオークションイベントで、コレクターなど900人を動員。自身も蒐集家である宇野規久男代表は、フランスで参加したトーイ・ショーが自身の開業・イベント発足のきっかけになったと話す。
中央でトミカのミニカーを競るサンセットの宇野規久男代表
サンセットは1977年に横浜・元町で開業。その後1981年にワンダーランドマーケットを初開催した。これまで年1~4回のペースで開催してきたが、近年は横浜産貿ホールを会場とし、春(4月)・夏(7月)・冬(12月)の年3回開催をスタンダードとしている。4月22日で100回目を迎えることになる。
出展は主に専門店で、1回に約80社がブースを連ねる。1社1ブース1畳程のサイズのテーブルに商品を提供。主催のサンセットも自社在庫を10ブース分提供している。乗り物玩具の出品が多数を占める中、一般に「ブリキ」と称されるミニカーが約18万円で売れたり、「スロットカー」が2万〜3万円で売れたりするなど、中心客層でもある40~50代の間で、1960年代モノが人気を博している。「多いところで、100万円以上を売り上げる出展者もいる」(宇野代表)と言う。
競りは出来高100万円個人も「売り」に参加
「お客が非常に楽しみにしている」(宇野代表)という目玉コンテンツが「ワンダーオークション」と称した競りイベント。4〜5人の個人コレクターが1人30点程商品を持ち寄り、1点1000円から競りにかけていく。参加者は個人のコレクターが60〜100人。出来高は2時間で100万円程。
60〜100人がオークションに参加する
オークションに出品された商品
「今はトミカが一番人気。1点3万〜4万円で値が付くなど出品者もびっくりするほど。大人のコレクターと小さな子どもが競り合って、子どもが勝つと拍手が起こるなど、盛り上がります」(宇野代表)。
きっかけは訪仏先でのトーイ・ショー
イベント発足37年。ここまで続けられてきた理由を「好きだからやってこられた」と宇野代表は話す。自身も幼い頃からミニカーやプラモデル、鉄道模型の他にも牛乳瓶のフタや切手などあらゆる蒐集に没頭した。
ブースで提供される商品(上2枚)
社会人としては、コレクターの間で〝伝説の店〟と称された「千代田ママストア」という輸入物玩具を扱う店に就職し商売を学んだ。退職後、フランスで参加したトーイ・ショーに感動し、その主宰者で、宇野代表が〝師匠〟と尊敬するジャッキー・ブルタン氏に背中を押され、日本でトーイ・ショーを立ち上げるに至った。
「儲けも大事だが、儲け本意では続かない。コレクターにとって本当に質の良い商品を提供し続けないと2回、3回と来てくれない。開業の頃からずっと付いて来てくださるお客がいることで、長年続けられています」(宇野代表)。
ヴィンテージカーの展示や、サイン会イベントもある
433号(2018/02/10発行)24面