イードリーマー 中古太陽光発電所に本腰 売電単価の高さが利点
2018年05月11日
イードリーマー
中古太陽光発電所に本腰 売電単価の高さが利点
イードリーマー(東京都渋谷区)が手掛ける太陽光発電所のマッチングサイト「ソルセル」が、中古の発電所に本腰を入れる。取扱いの内中古は2割程度だが、2~3年後に80%を目指す。
太陽光発電は、FITという制度で一定期間中は電力会社が買い取ることが定められている。デベロッパーなどが開発し、投資目的で不動産業者や個人が購入しており、ソルセルはそれを仲介する。
▲太陽光発電所マッチングサイト「ソルセル」
太陽光の売電単価は下がっており2018年度は18円だが、2013~2015年頃までに権利を取得したものは32円~40円と売電単価の高い中古物件が多い。建築コスト低価や土地・権利売買費用の高騰などを織り込んだ見極めが必要だが、既に運用実績がある事も利点。新しくつくった発電所はシミュレーションと実際の発電量に多少のブレが生じるが、中古にはそれが無い。
「売電単価は下がっており、これから新規でつくられる太陽光発電所は少なくなっていくでしょう。しかし、中古の発電所はこれから売買需要が増す」(山田智之部長)
同社の場合、独自の計算方法で利回り10%以上の物件が売れ筋。
中古なら特に低リスクで手堅いリターンが得られるとして、個人投資家を中心に人気があると話す。
ソルセルは2014年2月に事業を立ち上げて約4年。累積流通額は50億円弱。手数料は3~5%で、単年で4000~5000万円の手数料収入を得ている。
案件を登録前に全件チェックしているのが特徴。位置情報やパネルの配置図、中古の場合は設置年などの情報を取得し、投資利回りを計算して取引きの透明性を担保する。
▲ソルセル事業部 山田智之部長
第439号(2018/05/10発行)2面