《携帯&スマホAtoZ 第74回》中古事業者にプラスとなる3つの提言とは?
2018年06月23日
第74回 中古事業者にプラスとなる3つの提言とは?
モバイル市場の公正競争促進に関する検討会④
4月27日に総務省が「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」の報告書を公表しました。
今回は、この報告書がどのように中古携帯市場に影響を及ぼすか推察します。
概要:http://www.soumu.go.jp/main_content/000548406.pdf
報告書:http://www.soumu.go.jp/main_content/000548405.pdf
端末の国内流通増、SIMロックの解除可能
中古事業者にプラスとなる3つの提言
直接的な中古端末の国内流通促進の提言は3つ
①中古端末の国内市場への流通
「キャリアが下取り端末の国内流通制限をすることは、業務改善命令の対象になるという事を明確化するため、ガイドラインを策定する必要がある」
⇒これによりiPhoneなどの下取り端末が、以前よりも国内流通が増える期待が持てます。この点は中古業者にとってはプラスになるはずです。ただ、海外に比べて国内流通メリットがないと、流通業者は国内にそっぽを向いてしまうので、国内流通価格や流通許容台数を上げていく必要がありますね。
②中古端末のSIMロック解除
「中古端末がSIMロック解除できるように、SIMロック解除ガイドラインの改正が必要」
⇒2017年12月で中古端末のSIMロックを解除できなくなったのが、解除できるようになるのも私たちにとっては100%プラスになります。ただ、SIMロック解除端末を海外に販売することで、国内マーケットが弱体しては元も子もありません。国内でもSIMロック解除端末の販売台数を上げていく企業努力が必須です。
③中古端末の国内取引市場の形成
総務省が描いている中古マーケットの絵が下の図です。私共の買取販売事業者だけでなく、修理事業者、下取り端末の仲介事業者、MVNO、キャリアなど関連事業者がタッグを組み、中古市場の形成発展を総務省が後押しして進めていく絵になっています。(細かい部分は報告書23Pをご覧ください)
▲中古端末の国内流通促進に向けた取り組み(出典:総務省)
中古携帯元年といわれる2008年から10年、業界としていまだにたくさんの様々な課題はあります。しかし、2018年が必ずやターニングポイントとなり、業界に花が開きそうです。
第441号(2018/06/10発行)14面