中古ブランド大手企業の海外展開が加速 コメ兵がタイ進出
2018年07月13日
・ブランドリユース最大手コメ兵がタイ進出へ
・ブランドリユース大手SOU来期中に海外進出へ向けて行動
・質屋大手大黒屋が中国に地元企業と合弁会社設立
また、買取専門店「なんぼや」を展開するSOUにおいても海外進出の構想があることが本紙の取材で明らかとなった。
コメ兵タイ進出
サハ・グループと協議
SOU来期にアクション、大黒屋北米進出の構想
コメ兵は、サハ・グループ傘下企業のサハ・パタナ・インターホールディング(SPI)とタイにおける中古品流通市場での共同事業に関する業務提携に向けて協議を開始すると発表した。
サハ・グループは、タイの大手財閥企業で総合消費財の最大手。両社は、中古ブランド品の小売り事業を行う合弁会社を設立し、来年にも東南アジア初の旗艦店をバンコクで開業する予定だ。
「市場の成長性やパートナー、ブランド品を買取ることのできるある程度の成熟した環境などこれらを加味し、グローバル戦略の1ヵ国として選択した」(石原卓児代表)
また、買取専門店「なんぼや」を展開するSOUにおいても、中国を始めとした海外進出の構想があることを明かした。
同社が国内で展開する買取専門店で買い取った商品を業者間オークションで売却するスキームを中国や東南アジアでも築きたい考えだ。
「遅くとも来期中には何らかのアクションを起こす」(嵜本晋輔社長)と話す。
ブランド事業者の海外進出は、大手では大黒屋ホールディングスやブランドオフが先行している。
大黒屋HDは7月2日に発表した2020年度に向けた中期経営計画において、英国や中国における事業の拡大に加え、米国及び欧州でのeコマース事業や店舗展開を開始しグローバルでのナンバー1企業を目指す。
ブランドオフは香港と台湾で既に店舗展開しているのに加え、今年5月に韓国とタイにFC店を出店。
これを足掛かりにその他アジアや欧州などグローバル展開を加速する。
第443号(2018/07/10発行)1面