祖父たちは大連の質屋の同僚~交友録(94)質ショップ モリヤマ 森山浩司氏~
2019年07月24日
第94回 交友録
質ショップ モリヤマ 森山浩司氏の交友録
質ショップ モリヤマ |
俵屋質店 |
祖父たちは大連の質屋の同僚
ネットショップや市場で活躍
俵屋質店を経営する松永家と森山家とは、私の祖父と康宏くんのおじいさんの代から三代にわたる交友があります。戦前、日本の租借地だった大連(現在の中国)には博多屋という大きな質屋がありました。両家の祖父たちは、そこで働いていた同僚だったのです。
戦後、日本が戦争に負けて引き上げてきた後、そこで働いていた人たちが各々福岡で質屋を立ち上げて、ひとつのグループを形成したんですね。今は4〜5件しか残っていませんが、最盛期は十数件あったようです。その内の1件が俵屋さんであり、質ショップモリヤマなんですよ。私は康宏くんのお父さんとの方が付き合いがあり、遠い親戚みたいな感覚ですね。
俵屋質店はまだお父さんがご健在で経営にあたられているので、康宏くんはお父さんに付いて勉強しながら、ホームページやヤフオク!、楽天市場などネットショップの運営を担当しています。性格的には大人しい人なのですが、ビジネスに関してはアグレッシブで、東京や神戸の市場にも積極的に参加しています。また、私は50歳を機に退きましたが、福岡質屋協同組合の青年部でも活躍しているようです。
近年は後継者不足もあって、質屋をやめる人が多いです。福岡でもこの2〜3年で随分減りました。その中で家業を継ぐ決心をした康宏くんですから、将来は俵屋質店はもとより、福岡の質業界を盛り上げる人材に成長して欲しいですね。期待しています。
第467号(2019/07/10発行)17面