JWA、ネットオークション事業に乗り出す「査定・真贋支援サービスも」
2020年03月11日
ブランド品等の古物市場を運営するJWA(日本オークション協会・東京都港区)が5月からネットオークション事業に乗り出す。低単価商材をネットに移すことで、リアル競りとの棲み分けを図る。また、出品を強化するために買取店向けに査定・真贋の支援サービスにも乗り出す。
業者間ネットオークションに参入する
JWAは毎月29日に時計、30日に宝石を競る市場大会を運営している。これとは別にネットオークションを5月から開始する。まず、ブランド時計から開始し順次商材の幅を広げる。対象商材は10万円以下が中心で下見もできる。開催日は毎月20日を予定。リアルタイムで競り上がる方式だが、事前の入札も受け付ける。歩銭は今後詰める。
同社では独自に競りが行えるシステムを開発。将来的にはこの仕組みを他社にも開放する。古物市場や出品者が独自のネットオークションが開催できる支援を行う構想もある。
また、市場への出品強化を図るために買取店向けのサービス事業にも乗り出す。これまで会員に無償で提供してきた市場の落札データを有料化し、会員外にも買取時の相場検索ツールとして提供する。さらには、ブランドバッグ、時計、宝石の査定と真贋を有償で支援。バッグはAI真贋支援のエントルピーと提携し提供する。画像等を同社に送ると真贋判定及びJWAでの買上げ保証の価格も提示。間違ってJWAが買取った場合も買取店に返金は求めない。真贋から値付けや出口までをワンストップで支援することで、オークションへの出品増につなげたい考えだ。
「査定ができる経験者の採用が難しい中、当社のサービスを利用して頂ければ人材不足の解消や新規参入もしやすくなります」(古賀清彦代表)
第483号(2020/3/10発行)1面