バイセル、CASHを譲受 若年層にもリーチ
2020年04月25日
出張買取大手の『BuySell Technologies(以下バイセル・東京都新宿区)』が4月16日、バンク社が運営していた即時買取アプリ「CASH」を事業譲受した。譲渡金額は非開示。バイセルは着物や切手の買取りを強みに顧客の75%を50代以上で占めていた。ファッションやブランド商材における即時買取実績の高いCASHを取り込み、若年層への顧客拡大を図る。
即時買取アプリのCASH
CASHはバンクが2017年6月に立ち上げたサービス。不要になったアイテムをアプリを通じて撮影するだけで査定額が表示され、納得すればアプリ内に査定額分が支払われる。ユーザーは不要アイテムを2週間以内に発送すればよい。
バイセルは近く「ゲーム」をアプリ内でメニュー追加しリニューアルを図る。「CASHの課題と見られていた買取価格のロジックや商材幅の難を、当社出張買取査定員による査定スキームの導入や、外部企業とのアライアンスを通じて販路拡大するなどして解消していきたい」(バイセル広報担当)
また、これまで両社は業務提携を結んでおり、CASHを通じて買い取ったアイテムの売却先の1つがバイセルだった。本譲受により商流がダイレクトとなる格好だ。
さらには、「おみせde CASH」の名前で、バイセルが提携する店舗へ売却したい商品を持ち込むことにより、その場で現金化できるサービスも広げていく。
現在、バイセルは全国を対象に月2万件の出張買取に出向いている。立地やアイテム量の兼ね合いから全問い合わせ数のうち3割は機会損失に繋がっており、近年は宅配買取も導入していた。CASHと従来の宅配買取との相乗効果も狙う。
CASHのリニューアル点
・運営がバンクからバイセルに
・買取アイテムに「ゲーム」を追加(これまではファッション、ブランド品が主力)
・提携店に持ち込むと現金化できるサービスを「おみせ de CASH」としてリニューアル(バンクの「CASH PRO」も譲受した)
第486号(2020/4/25発行)2面