「トレカ」なぜ高騰?
国内100万超え続々
海外は「ポケモン」人気
トレーディングカード(トレカ)の高額落札が相次いでいる。通常1枚100円程度の紙切れが、物によっては国内取引でも数百万円台、高額だと海を超え、数千万円台で取引されるようだ。トレカ高騰はなぜ起きているのだろうか? リユース探偵が謎を探った。
ジラフ(東京都中野区)麻生輝明社長は、同社が19年4月から運営するトレカのマケプレ「magi(マギ)」8月の流通額が2億円を超えたと明かした。「高額カードの取引が増加したからだ」と振り返る。マギでは未開封品や美品が高額になる傾向だが、特に各トレカのブランド初期の限定配布品は時に100万円を超える。最近では遊戯王の「エビルナイトドラゴン」が530万円で落札された。
magiで売れた高額トレカ。出品からわずか数日で売れたものも多い
トレカ高騰の波はリアル店にも
リアル店はどうだろうか。ホビー商材を取り扱う「ドラゴンスター」8店舗を展開するジェイフード(大阪府阪南市)では、直営店の8月売上は昨対比で137%を記録。特に、「遊戯王」の中古トレカは昨対で229%という。コロナによるイベント縮小など課題はあるものの、売上に限れば上々だ。商品戦略部の池内徹氏は「遊戯王の20thシークレットレアカードが昨年発売されて以来、相場は上がりました。最近は毎日のように数万円のレアカードが売れます」と、トレカの高騰に驚きを隠せない。マギで530万円の値をつけた「エビルナイトドラゴン」は、以前80万円程度で販売したという。
第498号(2020/10/25発行)20面