キタムラ、市場に活気10月の中古売上が昨対比120%
2020年11月13日
中古カメラ、コロナに負けず回復の一途
"出張"強化のキタムラ、10月売上昨対120%
オールド品、国内外で人気高く
コロナ自粛下は外出向け商材の流通が鈍化し、その中で中古カメラの買取・販売にも影響が及んだ。だが自粛生活の反動や国のGoTo施策が後押しし、この市場に活気が戻ってきている。カメラのキタムラでは10月の中古売上が昨対比120%となった。またフィルムカメラを競るオークションでは、相場が上昇。国内外でオールド人気が高まっている。
日本の古いフィルムカメラは海外で需要がある
自粛期間に600店をクローズしたキタムラ(神奈川県横浜市)だが、自粛明けの6月から8月は客足が戻り、中古カメラの売上は昨対を上回った。9月に昨対90%となるも、10月は同120%にまで上昇。リユース担当の小栗輝彦副部長は、「ミラーレスのシェア拡大とともに、カメラへの中古懸念は薄れてきていた。最近ではファミリー層の方が1台4~5万円程度で、オリンパスE-PLシリーズやソニーαシリーズのダブルズームキットなどを買い求める動きが目立っている」と話す。
またこれまでカメラ店ブランドのイメージが強く、出張買取は手薄だったキタムラだが、7月にオープンした「新宿北村写真機店」との同時PRで出張買取のサービス認知を高めた。自粛明けの中古販売が好調だった一方で買取りは昨対で50~80%台を推移していた同社だが、8月に買取全体で昨対並みに回復。特に店頭持込を懸念するシニア層からの出張依頼が増え、オールドのフィルムカメラの買取りが増えた。普段店舗で働くスタッフが直接赴いて査定する接客がハマり、信頼感で一度での大量買取につながっているという。
第499号(2020/11/10発行)24面