第76回 2020年、コロナに翻弄されて
小欄で年末のご挨拶をするのも今年で6回目となります。本来なら、オリンピックの振り返りでも交えながら締めくくりたかったですが、いわずもがな、今年は未だ続くコロナに振り回されっぱなしでしたね。激動の一年となったブランド古物業界の2020年を振り返って今年を締めたいと思います。
今年の初頭までは2019年末から続くトレンドにより、代表的なロレックスを始めブランド古物相場は堅調に推移していました。コロナの問題が顕在化した2月までは持ちこたえていたものの、3月に状況は一変。3月下旬から4月にかけて相場が大暴落したことで、市場は半ばパニック状態に。現在は250万円以上で取引されているロレックス デイトナ Ref.116500LN(白)が、当時は200万円を切るケースがあったと言えば、深刻さが伝わるでしょうか。
しかし、相場の暴落は長くは続かず、4月下旬から5月にかけて持ち直してきました(この流れは、以前にもお話しましたね)。9月頃まで相場は上昇一辺倒で、ロレックスの新作発表も追い風となって、週を追うごとに相場は右上がりで高くなっていきました。
第502号(2020/12/25発行)15面