コロナ前後で買取手段を大きく変えたKLD(福岡県糸島市)では、その効果が現れ始めている。ブランド古着の買取店をすべて撤退して「宅配」を主体としたところ、今年3月には買取依頼数が前年同月比で約4倍に伸びた。査定結果を通知する際に「販売価格」を公開する透明さが受け入れられ、成約率は約94%と高い。
脱リアル店、「宅配」にシフト
買取依頼が昨対4倍に
個人から宅配で買取りや委託で集めECで販売。現在は法人買取も展開
KLDは16年設立で、糸島市と福岡市でブランド古着の買取店を2店展開していた。コロナで対面でのサービスが敬遠されていったことで昨春に脱店舗を決断し、店頭買取が主体だった仕入れをネットで集客し宅配買取で集める手段へとシフト。それでも「対面が非対面に変わっても、"対応"は変えないこと」(伊東健太社長)を強みとしていった。
以前からも、商品の正当な評価を買取価格に反映することで、納得してもらえる取引を重視。具体的には、(1)買取価格のみならず同社が再販する価格も公開、(2)買取りよりも高い還元が可能な委託販売も案内、(3)査定に際して考慮した事項や所感を丁寧に1点ずつ案内するといったことだ。
第513号(2021/6/10発行)24面