メルカリ、事業者にも「売り場」提供
2021年07月29日
フリマアプリを運営するメルカリ(東京都港区)の子会社ソウゾウは7月28日、事業者にも、アプリ内に「売り場」を提供する取組みを始めた。サービス名は「メルカリショップス」。事業者向けのEC化支援事業として、日米のメルカリや決済のメルペイに次ぐ、第4の柱として成長を図る。
会見の様子
本格的なサービス始動は今年9月を予定しているが、7月28日から小規模事業者や飲食店、農家などの先行出店が始まった。既存のメルカリアプリ内にメルカリショップスのタブを新たに設け、そこから商品を販売することができる。
事業者はアプリ内で事業者用アカウントを作成する。そこで在庫管理などができる。スマホでの出品が簡単に行え、また月間約1900万人のメルカリ利用者に対して訴求できることから、これらを強みとしてソウゾウは事業者の参画を促す。
メルカリショップスではまず、ハンドメイド作品、地方の特産品、農家直送の野菜・果物、飲食店など食品関係のカテゴリに注力する。ショップ開設に際して初期費用・月額利用料無料、また商品が購入された際の販売手数料10%は、これまでの個人間取引と同じだ。年内にはアプリ内のみではなく、インスタグラムやツイッターといったSNSなどを含む外部で、ショップ開設できる機能を追加する予定。
コロナ禍における市場変化により、特に中小企業ではオフラインでの営業が困難となりEC化への需要が高まっている。しかしながら、ECのノウハウに乏しく課題を抱えている事業者が存在することから、メルカリショップを通じてその解決の手助けをする。
ソウゾウの石川佑樹社長は、「『かんたん』で、『売れる』をコンセプトに利用者に売れる成功体験を提供できることが特徴。事業者の方々の中にも、一度でもメルカリを利用したことがある方が多数いらっしゃる。メルカリの仕組みをもとに使用できるため、これまでEC開設が難しいと考えていた事業者にも利用してもらえる」と話す。
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