高齢宅に買取 問われるコンプラ
2023年03月03日
高齢者宅から物品を奪うなどした広域強盗事件について報道が連日なされ、世の中に不安が漂う。リユース業界においては訪問サービスとして「出張買取」がある中、改めて、事業者は法令遵守(コンプライアンス)が徹底されているか見直しを図りたい。依頼を受けて取り付けた予約とはいえ、約束の定刻直前になったら玄関の呼び鈴を押す前に確認の電話を入れる―。そうした配慮が安心感を与える。
"ピンポン"前に査定員自ら電話 HPにスタッフ顔出し安心訴求
広域強盗事件について報道が連日なされ、世の中に不安が漂う
- 出張買取で利用者に
安心感を与える工夫例 -
- 訪問日の前日や予約日時の直前に、訪問する査定員本人が利用者に電話する
- 訪問時に家族に同席してもらえるよう、あらかじめ促す
- 現場で、査定員自身の名刺や会社のパンフレットをきちんと渡す
- 訪問日の前日や予約日時の直前に、訪問する査定員本人が利用者に電話する
- 現場で買取りに同意してもらった後、会社から利用者に電話し、査定員の対応に問題がなかったどうか確認する
- 会社やサービスのHPに査定員の顔を出す
「年末に片付けが済むことで1~2月の出張買取の問い合わせは減少する時期だが、それを差し引いても例年より落ち込みがやや酷い」
主に高齢層を相手に、お宅を訪問してブランド品や骨董などを買い取る某社の広報担当は言う。
同社ではわずかの件数ながら、「事件を知って怖くなり買取査定予約をキャンセルした方や、買取時の本人確認の際に身分証の提示を求めたところ、『悪用されて闇バイトに売られる原因になりそう』と不安がる方がいた」。
第554号(2023/02/25発行)24面