国産ブランド時計に脚光、訪日客がグランドセイコーに
2023年07月22日
ブランド時計といえば、ロレックス等の海外産が二次流通においても主流だが、国産のブランド時計に注目し始めるリユース店が相次いでいる。独自の品質やデザインを求めるブランドファンの獲得を狙う。セイコーの最高級ラインである「グランドセイコー」と、カシオ計算機が販売するデジタルウォッチ「G-SHOCK」を扱う2社を取材した。
出回り少なく仕入が難しい
ムーンフェイズ銀座店では、1階にグランドセイコーを並べる
「コロナ前はロレックスを購入する方が圧倒的に多かったですが、今はブランドの好みが多様化してきた印象です。力を入れているのは、グランドセイコー。インバウンド客にも人気があります」と話すのは、岐阜と銀座にブランド腕時計店を構える、ムーンフェイズ(岐阜県岐阜市)の大澤一貴取締役だ。
銀座店の在庫数はロレックスが一番多く、オメガやパテックフィリップと続く。だが購入数ベースでは、コロナ前は陳列すらしていなかったグランドセイコーの増加が目立ち始めた。
同社はアンティークも扱う。人気を集めているのは1960年のブランド誕生直後に発売されたモデルで、「初代ブランドセイコークラウン」が挙げられる。平面と直線を主体とした独特な文字盤のデザイン性が注目されているという。またステンレス素材のもの、スプリングドライブを搭載したモデルも売れている。
第564号(2023/07/25発行)21面