「自分自身。お酒を飲みながら本を読むのが好き。いつかは自分の好きな街でお店をやりたいと思っていましたから、ならば自分が行きたいと思える店にしようと思いました」と語るのは店主の首藤七緒さんだ。
カウンター内にいるのは店主の首藤七緒さん。バーの什器は、以前カフェだった店舗のものをほとんどそのまま利用している
西荻窪には以前から住んでおり、こだわりを持ったアンティークショップや古書店が多いところも気に入っていた。古書店や飲食店での修行を積み、満を持して3年前にオープンさせた。
月よみ堂の入り口。場所は西荻窪駅から徒歩7分ほどのところにあり、周囲にはお洒落なアンティークショップも多い
古書の仕入れは基本店頭買取り。「古書店慣れしていないお客様も楽しんでもらえるようライトな雰囲気作りを心がけています。当店がきっかけとなって好きな本を発掘する喜びを感じてほしい。」
お客は飲食しながら店内の本を読むことができ、購入も可能。
一人で訪れるお客が多いが、お客同士、本の話題で盛り上がることもある。
古書のうち、約3割が料理やお酒に関する本だ。入り口近くの書棚にはそうした雑誌や書籍、コミックなどが並ぶ
バーでは、一人で食べ切る量の料理を手頃な値段で提供し、週に何回も通ってもらえるような店を目指している。
夢は2店舗目を金沢に出店すること。「食べ物が美味しく文化度も高い金沢にも拠点を作りたいと考えています」
お客に出すグラスや器は、首藤さんが骨董市などで買い集めたもの。薄いガラスのグラスは、口当たりも繊細
映画パンフをメニューに
映画パンフレットをメニューとして使用。最初は大量にあったパンフレットの利用方法として考え出したが、やってみたところ好評で、これがキッカケになり、パンフレットを購入したお客もいた
古書スペースの書棚はオーダーメイド。お客が本を見やすいように下の棚の部分を斜めにしている。また、キャスターをつけているのは、イベント時などに簡単に移動ができるため
古書スペースからバースペースを見たところ。間口は細く、奥に店舗が伸びている
動物病院の看護師もしていたこともある首藤さん。店内には鳥に関する可愛い小物がいっぱい
店内にさりげなく置かれている机は、昔高校で使われていたもの。骨董好きの首藤さんが収集したこだわりのものが店内を飾っている
第435号(2018/03/10発行)11面