伊藤忠グループ傘下で中古スマホの買取り、販売を手がけるBelong(東京都港区)は、2024年9月にアンドロイド端末の色を識別するシステムを本格稼働した。このシステムは神奈川県座間市にあるオペレーションセンターに導入され、同社の運営する中古スマホ販売サイト「にこスマ」の出品時に活用する。従来の目視による色識別作業からAIを用いた色識別システムへ切り替えたことでプロセスを自動化し、作業効率の大幅な向上を狙う。
メーカー独自のカラー名称の抽出が可能に
カタログと写真読み込み
色識別精度は97%に
写真とカタログデータをAIで読み込み、色を識別する
同社は2019年2月から「にこスマ」を運営する。25項目以上の厳格な機能検査テストをクリアし、バッテリー容量80%以上の高品質なスマホを厳選して販売する。オンライン買取サービスの「にこスマ買取」や法人向けのスマホ・タブレットレンタルサービス「Belong One」も展開する。
今回開発した色識別システムの開発には、Google社が提供するマルチモーダル生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」と機械学習プラットフォーム「Vertex AI(バーテックスエーアイ)」を組み合わせ、RAG(検索拡張生成)を構築する。これにより、アンドロイドの多種多様なカラーバリエーションに対しても、迅速かつ正確な色識別が実現した。
第593号(2024/10/10発行)16面