「2025年 迎春」2025年中古商材トレンド予測

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「2025年 迎春」2025年中古商材トレンド予測

2025年01月06日

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謹賀新年

2025年初の特集として、今年新たに中古市場で存在感を高めるであろう商材を独自に予測、紹介する。中古市場が成熟に向かうなか、従来であればマイナーすぎたり、取り扱いの難しかった商材が流通し、トレンドを形成するようになった。今年発売となる新商品やイベントに影響を受けるものも多い。新しい年の店づくりに役立てば幸いだ。

SWITCH2 任天堂新型機、25年中に発表へ

SWITCH2 任天堂新型機、25年中に発表へ

2025年中に発表が確実視される任天堂の新型ゲーム機。現行の「スイッチ」は世界1.4億台の売り上げがあり、新型機の機能次第では大きな乗り換え需要が生まれ、再び大きなブームになりうる。ただし、ゲーム機の中古市場は新型発売から数年かけ形成される。純粋な中古需要は発売数年を待つことになりそうだ。

VTuberグッズ 少量多品目で二次流通需要

VTuberグッズ 少量多品目で二次流通需要

個性あふれるキャラクターが大きな支持を集めるVTuber。そのグッズはただのファンアイテムの域を超えている。店舗によっては売り場の約半分をVTuberグッズが占め、新たに発売されたトレーディングカードも好調な滑り出しを見せている。その背景にはVTuberグッズならではのトレーディング性がある。

バスケユニフォーム NBA古着集めるファン増加

バスケユニフォーム NBA古着集めるファン増加

国内選手の活躍をうけて、じわじわとバスケファンが増えている。古着店のなかにも、バスケファンが好きな選手やチームのユニフォームを探しに訪れる動きが出てきた。往年のNBA名選手のユニフォームは、古着店や総合リユース店で相場が数万円まで上がることもある。

スニーカー ヴァンズ、コンバースが台頭

スニーカー ヴァンズ、コンバースが台頭

スニーカーは機能面を重視する時代へとシフトした。ナイキの「エアジョーダン」などの派手なデザインから、ヴァンズ、コンバースなどのスタイリッシュでどんなファッションにも合わせやすいスニーカーが人気に。履き心地や履きやすさに優れた、シンプルなデザインを求める声が高まる。

EVバイク 法規制で原付時代が終幕

EVバイク 法規制で原付時代が終幕

25年11月に環境基準が見直され、これまでのいわゆる「原付一種」が大きく変わろうとしている。従来の中古原付に加え、EVバイク、特定小型原付など、新しい種類のモビリティが中高年などから人気を集めている。現在はもっぱら新品需要が高いが、モジュール型である強みを活かし、現行の原付より簡単に中古販売に乗り出せる見方もある。

レトロ扇風機 海外ブームが追い風

レトロ扇風機 海外ブームが追い風

「昭和レトロ」の旋風は日本国内にとどまらず、東南アジア各国でも巻き起こっている。特に戦後直後~1970年代に製造された日本製の扇風機は、そのカラフルなデザインがインテリアとして高く評価されている。道具系古物市場では20万円の落札価格が付いた事例もあるという。

昭和歌謡レコード

昭和歌謡の人気が、若者を中心に高まりつつある。一大ブームとなったシティポップと同年代の1970年後半~1980年代ながら、系統が異なるアイドルソングのレコードが、海外からも注目されている。

万博建材・設備

2025年4月から10月まで大阪万博が開催となる。閉幕後、施設を解体した上でリユースしようという試みが進行中だ。オンラインプラットフォーム「ミャク市」にはリユース企業の浜屋も協賛する。

認定中古スマホ

安心して買える中古品として認定中古品は広がりを見せる。2025年は従来の分野に加え、モバイル領域で認定中古の動きが広がりそうだ。すでにiPhoneに加えGoogle Pixelが国内販売に乗り出している。

ポータブル電源

アウトドアの現場で活躍したポータブル電源が、停電に備える防災グッズとして裾野が広がっている。一次流通で普及が進み買取り依頼が増えれば、中古工具店を中心に売買が活性化しそうだ。

近年使われ始めた言葉に「ソバーキュリアス」というものがある。直訳すると「シラフへの好奇心」となり、転じて選択的に「酔わない」、「あえてしない」生活を送る文化を指す。

この「あえてしない文化」が今後の消費を語る上で重要だ。これまで周りが取り入れていたファッションや文化をあえて取り入れず、自分好みの生活を送るというニュアンスで「ソバーキュリアス」なライフスタイルが広がっている。

今回の中古商材トレンドでも、自分の時間をより充実させるものに焦点を置いた。

プライベートを楽しむゲーム機や動画コンテンツ。古着やスニーカーも自分の好みのスタイルを貫くものだ。EVバイクは移動時間を公共空間ではなく自分のための時間にできる。レトロ扇風機も自分好みの空間を生み出せる。

こうした、まわりに合わせたり、世の中の役に立つという視点ではなく、「周りはまだ気づいていないが自分は好き」だと心から言える商材を見つけることが商機となりそうだ。

第599号(2025/01/10発行)1面

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