コマガタ(神奈川県横須賀市)が運営する買取りと委託のリサイクルショップ「リファインド・スポット」。すっきりとしたおしゃれな店内はまるでブティックのようだ。センスのよい、きれいな店づくりのスゴ技を紹介する。
左からリファインド・スポット久里浜店店長の水戸部由美子さん、
コマガタ取締役の駒形則子さん、同社代表取締役の駒形武さん、
久里浜店スタッフの寺田昌代さん、同社専務取締役の宮井和子さん
全商品をアイロンがけ
「商品数は多いのに、すっきりと見えるのはいつも整理整頓をしているからです」。そう話すのは、コマガタ専務取締役の宮井和子さんだ。
リファインド・スポット久里浜店の広さは約40坪。商店街の中にあり来客数も多い。常に2〜3人スタッフが常駐し、お客の邪魔にならないよう、さりげなく気配りをしながら商品の乱れを直している。
さらに店頭に並べる際には商品に必ずアイロンをかけている。小さなハンカチも、ファストファッションのTシャツも、すべてだ。
また、同店の買取りと委託の基準は厳しく、シミや毛玉があるものはNG。清潔感を重視し、きれいな状態のものしか扱わない。さらにアイロンがけをしながら、もう一度シミのチェックをしている。
こうした工夫により、統一感のあるすっきりとした印象の店舗をつくりあげているのだ。
「店舗をキレイにしておくと、お客様も良い品質の物を持ってきてくれます。特に口コミのお客様はいい商品を持ってきてくれますね」と宮井さんは話す。
テーブルの上にはアクセサリーや食器など、様々なものをミックスして陳列している
主婦から転身
店舗をプロデュース
リファインド・スポットは全8店舗あり、場所によって高級品メインか、手頃な商品メインに分けている。
「久里浜店はブランド品が多いようなイメージを持たれるのですが、実は庶民的なお店なんです」と、取締役の駒形則子さん。
新規店の内装のプロデュースは宮井さんが手掛けている。元々主婦でアパレル経験のなかった宮井さんだが、駒形社長がそのセンスの良さを見込んで入社を依頼。
アンティーク調の鉄筋をヒントにしたハンガーラックを考案するなど、「店舗づくりが本当に楽しい。やらせてもらえて幸せです」(宮井さん)と、そのセンスをいかんなく発揮している。
久里浜店では、広い店内を引き締めるポイントとしてラルフ・ローレンのテーブルを設置。
ここでは「売りたいものを引き立てる」ディスプレイを心がけている
この時の一押しアイテムは白のサマンサベガのバッグ。
店長の水戸部さんが赤いハンカチなどを差し色に使い華やかに演出した。
ディスプレイに使う花は生花で、寺田さんが毎週1回生け替えている
(会社概要)
コマガタ(神奈川県横須賀市)
代 表/駒形武
創 業/1988年
売上高/2億1000万円(2016年度)
従業員数/22名
委託と買取りの割合/5:5
備 考/「リファインド・スポット」はコマガタの屋号。神奈川県内に7店、東京に1店、買取り・委託のリサイクルブティックを運営している。
408号(2017/01/25発行)16面