《皮革製品修復ラボ(15)》容量の70%までが型崩れを防ぐ

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《皮革製品修復ラボ(15)》容量の70%までが型崩れを防ぐ

2013年12月28日

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皮革製品 修復ラボLesson.15 リピートされる定員のつくり方

バッグに荷物詰め込まないで!

リピートされる店員のつくり方シリーズも、いよいよ終盤に入ってきた。今回は、前回に引き続き「使用方法に関するトーク集」の続きを紹介しよう。

お客さんに一声かけてあげると喜ばれる、具体的アドバイスをまとめた。接客時に使ってほしい。

『バッグには物を入れすぎないよう気をつけてください』

バッグに入れる荷物は、せいぜい容量の70%くらいにしよう。持っている時の見た目も良くなるし、型崩れを防げる。余計なテンションをかけない方が、バッグを長持ちさせることができる。

『重いものを入れすぎないようにしてくださいね』

キャパシティの範囲内でも、重すぎるとストラップやハンドルの付き方によっては不自然なシワや型崩れの原因になるので要注意だ。

『バッグの使用目的を、物入れとアクセサリー半々くらいのつもりで考えるといいですよ』

先に述べたように、荷物の入れすぎはバッグを痛めるため、このように伝えてあげると分かりやすい。特にスエードやラム革はストレスに弱いので気をつけよう。

『乾燥のひどい時は、時々保湿クリームを薄く塗ってあげてください』

冬の乾燥にはクリームをうすく塗るのが効果的。ただし、クリームによっては塗り方で染みになってしまう場合も。目立たないところで1度試してみよう。

持ち始めて使い慣れるまでに、キズや汚れがつくことが多い。販売したリサイクルショップは、売りっぱなしにするのではなく、お客さんに情報を教えてあげよう。そうすることでバッグも長持ちするし、信頼も獲得することができる。

「汚れとりや臭い、カビなどなにかとご相談ください。専門知識を持ったリペア技術者にサポートしてもらいましょう」と言えば、お客さんは、その店で安心して買い物ができ、長く付き合える顧客になる。

さらに、この連載の中で何度か提案しているように、自社でリペアやお手入れのサービスも提供できるようになれば、新たな収益源とすることもできるだろう。

さて、トーク集はここまで。次回からは、「売れる陳列方法」などをお伝えできればと思う。

川口 明人氏≪筆者 Profile≫ 川口 明人氏

1960年、神奈川県生まれ。根っからの靴、バッグ好き。大学卒業後ヨーロッパに渡りフランスのシューズブランドに就職。帰国後は婦人靴ブランドのマネージャー、ブランドバッグ販売責任者、婦人靴メーカー商品企画・製造責任者などを歴任。皮革製品修復の「美靴工房」立ち上げに参画。現在は同社の専務取締役として女性修復師チームを率い数多くのメゾンブランドから指名を受ける。メディアにも度々取上げられており、質店・ブランドリサイクル店にとっては駆け込み寺的存在。

334号(2013/12/25発行)5面

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