ウィファブリック、BtoBフリマサービス
2017年02月28日
アパレル長期在庫を売買
ウィファブリック(大阪府大阪市)が今年夏頃、B2Bのフリマサービス「Smasell(スマセル)」をリリースする。アパレル製品とインテリア製品、生地やボタンなど部材製品の3カテゴリのデッドストックを売買できるようになる。上代の30%〜99%オフで商品が出品される予定だ。メーカーや商社、百貨店、問屋、量販店などの法人が利用の対象。買い手はこのほかに、フラッシュマーケティング事業者や個人事業主、スモールBも想定している。
夏頃オープン予定のスマセル
夏頃にウェブサイトでサービスを開始し、来年頃にアプリもリリースする。まずは20億円の流通額を目指す。マネタイズは、買い手からの手数料と広告で行う。
アパレル製品は構造上、見込み生産や返品などにより廃棄される商品が多い。「繊維製品の廃棄量は世界全体で年間8000万トン、日本だけでも170万トンにもなる。これを解決するために、デッドストックを売買できるプラットフォームをつくろうと考えました」(福屋剛社長)。
既存の取引先とのしがらみなく売買できるように匿名性で、決済は仲介、取引期間や数量を決められる、サンプルの取り寄せを可能にするなど企業にとって使い勝手のいい仕様にする。
インドネシアや台湾、中国などから旺盛な需要が見込めることから、国内だけでなく海外バイヤーも購入できるようにする。随時、中国語と英語への対応も行う。
「デッドストックも、場所や価格を変えれば価値が見直される。そのマッチングを国内外でしたいと思います」(福屋社長)
同社の福屋社長は、もともと大手繊維商社の瀧定大阪で企画営業を行っていた。アパレル業界で廃棄される製品の多さに疑問を感じ、ウィファブリックを2015年3月に立ち上げた。デッドストックを素材にデザインをつくりかえる独自のブランドを立ち上げたが、1ブランドでは大量の廃棄をカバーできないため、スマセルを企画した。
ウィファブリック 福屋剛社長
410号(2017/02/25発行)2面