《ブランド市場バイヤーに学べ12》箱番号が高額落札のカギ!?

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「ブランド市場バイヤー 齋藤清の俺に学べ!」

《ブランド市場バイヤーに学べ12》箱番号が高額落札のカギ!?

2015年08月25日

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ブランド市場バイヤー 齋藤清の俺に学べ!

第12回 高く売れる出品テクニック(続編)

早いもので、今回で本コラムは連載一周年を迎えました。大変ありがたいことに、毎月読んでいただいている方もいるようで、手前味噌ですが一年間続けてきた甲斐があったなぁ、と感じています。

さて、今回は一周年記念というわけではないですが、以前のコラムで反響が大きかった「高く売れる出品テクニック」の続編です。以前は、大会に出品するときは、出品リスト内の順番が競りの盛り上がりを左右することをお話しました。今回は高く売れる出品テクニックのひとつとして「箱番号」に焦点をあててみたいと思います。

箱番号が高額落札のカギ!?

一度の大会で何百箱と出品される大会では、箱番号が落札値を左右することも。箱番号の若い・大きいは、競りにおいて大切な要素なのです。

基本的なことですが、大会への出品物は「出品リスト」と呼ばれる、出品物の詳細を書いた用紙一枚につき「一箱」としてカウントされます。出品数は一箱につき最大10点程度で、出品物の競りがすべて終わるとまた次の箱へ...といった形で競りは進行していきます。

箱番号この箱番号の順番にも、高く売るために工夫できることがあります。一般的には「箱番号が若い方が高く売れる」と言われています。

朝から夕方まで、長時間に渡って行われる競りは、参加者の買い気や集中力にどうしても波が出ます。特に、お昼を回った直後などは朝イチに比べてややトーンダウンすることも。会主側もそれを見越して、場が盛り上がりそうな出品物を早めに前の方に持ってきたりしますから、箱番号が若い=午前中に競りが行われる方が高く売れやすいということになります。

売り手として出品する際、若い箱番号を獲得したいなら、集荷期間中になるべく早く出品物を送りましょう。集荷期間が終了間際に近づくほど、若い箱番号はどんどん埋まっていきますから、スピーディーな出品対応を心掛けましょう(出品物を送ったあとに会主に電話で一報を入れると、なおグッドですね!)。

ちなみに、逆パターンとして「大会の終盤に盛り上がる場合」についても触れておきましょう。市場によりますが、大会が終わりに近づくにつれて、指値が入っていない出品物の競りが多くなっていく。これは「不落札」や「保留」が続いて場がダレてしまう恐れや、遠方からの参加者への配慮として、時間がかかる競りを後半に回さないように会主が調整しているため。

"成行き"で落札できる機会が多くなることで「買えるチャンス」と踏んで競り上がる場合もありますから、売り手としても買い手としても、大会終盤は注目どころですよ。

アールケイエンタープライズ 齋藤清齋藤 清(さいとう きよし)
株式会社アールケイエンタープライズ
執行役員 兼 オークション事業本部 本部長

Profile
グローバルトレードと共催する「RKグローバルオークション」のオークショニアを務めるとともに、日本国内はもとより海外でも買い付けを行う敏腕バイヤー。ブランド品リユース業界歴は20年余り。ゴルフとお酒を愛する憎めない人柄で、業界関係者との人脈も深い。

374号(2015/08/25発行)13面

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