一成電気設計事務所(以下、一成:東京都大田区) は電気設備資材を買取り、「電材センター中古市場」(ヤフオク!) で販売。その強みは常時2万2000点アップされている圧倒的な出品数だ。効率のよい出品を支えるシステムのスゴ技を紹介する。
以前は撮影に一眼レフのカメラを使っていたが、レンズ内にほこりが溜まることから、コンパクトカメラを使用。白っぽい色のものが多い電材が映えるよう、青バックを使っている
1日300点出品のノウハウ
一成が1日にアップする商品数は200〜300点だ。現在は常時2万2000点もの商品をヤフオク!に出している。
「とにかく手間を省いて効率よく出品することが重要です。特に連休中など出品できない期間が続くと、1週間で1000点ほど商品が売れてしまいます」と黒崎康平さん。
出品スピードを上げるため同社では独自に出品システムを開発。撮影と入力を完全分業することや、写真データを転送するアイデアを考えるなど、黒崎さんは二度手間三度手間を省くための工夫を重ねた。
その甲斐あって2010年からスタートした電材売買の売上げは、前年比で1.5倍に。月商600~700万円を上げている。
「出品システムを構築したことで、より多く出品できるのが弊社の強みです。今後はさらに掲載数を増やしていきたいと考えています」と話している。
撮影担当は「何個入りで、ランクはどのくらいか」を書いたバーコード付きシールも撮影(写真は3個入で、B2ランクのもの)。これを見て入力担当が情報を登録する
撮影、登録は別担当。写真はWiFiで転送
撮影担当者は1日に約50点撮影。撮影をしながら検品も同時に行い、箱を開ける回数は1回に留める。撮影したデータは毎日決まった時間に特定のフォルダにWiFiで転送する
一成電気設計事務所
SHOP事業部 電材センター中古市場
主任 黒崎康平(くろさきこうへい)さん
32歳。26歳の時、一成電気設計事務所に通信販売の担当として入社。最初は商品撮影を3ヵ月経験し、その後出荷、お客様対応や注文処理を行う。現在は主任として買取り業務も行っている。入社するまで電材のことは全く知らなかった文系の出身。「当初はサイトを見たお客様から『これじゃ売れないよ』と指摘されたこともありました。日々、お客様から学ぶことが多いです」
一成電気設計事務所(東京都大田区)
代表/高橋一直
創業/平成1年12月
従業員数/11名
事業内容/電気設備総合工事店。2010年から中古電設資材の通信販売「電材センター中古市場」をスタート。通販の月商は600~700万円で、全体の売上高の約20%を占める。
388号(2016/03/25発行)16面