中古売上ランキング2017 BEST230 ゲオ、892億円で首位記録更新
2017年07月25日
トップ10の中古売上高、
合計3263億9000万円 前年から5.4%増
「なんぼや」のSOU初登場で第4位に
このランキングを2010年に開始して以来、不動のトップを守っているのがゲオホールディングスだ。
本紙のランキング対象の中古事業は前年から4・6%伸ばし892・0億円となった。店舗網で古着市場のシェアをとり、中古携帯事業でも市場をけん引しているゲオ。ただしネットの売上比率は推定6%と少ない。オンライン上での競争にも打ち勝てるかが、今後1位死守のポイントとなりそうだ。
2位は今年も、中古売上799・2億円を売り上げたブックオフコーポレーション。業績低迷の責任をとった社長交代もあったが、前年から中古売上高は6・4%伸ばしている。
収益構造の改造が大きな課題だ。主力で粗利益率の高い本やソフトが振るわない。ただし、トレカやホビー、家電や携帯といった新しい商材、オンライン販売など好調なファクターもある。新経営陣が、どうビジネスモデルを転換させるか、重要な1年になりそう。
トップ3までの顔ぶれは変わらないが、4位に初登場したのが買取店「なんぼや」を展開するSOU。怒涛の快進撃が注目を集めている。中古売上高は219・8億円。
バイヤーの社内コンテスト、予約制の買取店、バイク便を使ったスピード買取り、百貨店への出店など常に新しい話題を振りまいている。同社は現場でのお客とのやり取りを、データとして収集。的確な改善や次の打ち手に繋げている。
大黒屋M&Aで次回ランクアップか
5位の大黒屋ホールディングスは6月に、8位のブランドオフを買収すると発表した。2社の中古売上高を合計すれば363・1億円で3位のコメ兵を抜き去ることになる。尚、大黒屋はAI「ワトソン」を使ったブランド品の鑑定に取り組むとの報道もあり、業界に新しい風を吹き込む存在となりそう。
トップ10の中古売上高の合計は3263億9000万円。前年から5・4%増えている。フリマアプリの台頭やインバウンド収束などマイナス要因が渦巻くが、単純に合計金額だけ見れば前回の3・5%成長を上回る結果となった。
(以下11位~230位までは「リサイクル通信」本紙にて掲載)
【調査概要】
FAX・郵便・WEBフォーム等によるアンケート方式で実施。ヒアリング及び訪問調査、IR情報、第三社機関による調査データも加えて集計した。売上高は原則、連結業績を記載している。中古売上高が把握できなかった企業は順位づけから外した。※印については本紙による推計値を記載。調査期間は2017年4月25日~7月10日まで。掲載は中古売上高1億円以上の会社とした。
420号(2017/07/25発行)1面