銀蔵は40億円超で14位に
バッグ・宝飾・時計をはじめとする中古ブランド業界は、2016年は逆風渦巻く1年となった。まず「爆買い」に象徴されたインバウンド需要が陰りを見せた。2015年夏の中国株暴落による一時的な経済減速や、中国政府が行った個人への関税引き上げ等が影響した。そのため、インバウンド需要の恩恵を受けて業績を伸ばしてきた企業は苦戦を強いられたようだ。さらに2015年まで円安基調であった為替が円高に転じ、昨年には英国のEU離脱表明等により一層円高が進行。マイナス要素が重なる1年になった。
中古ブランド売上のトップは、昨年に引き続きコメ兵だ。だが中古売上高は291・9億円で、前期比約6.5%減。同様に2位の大黒屋ホールディングスの単体中古売上高は約140.5億円で、前期比15.4%減。ただし同社は前々期に英国の質店チェーンのSFLグループを買収・完全子会社化したため、同グループの業績も合算して記載した。
伸びた企業は時計に強い
厳しい環境の中、健闘した企業も見られる。中古ブランド売上高6位のおお蔵は前期比で約13%増、9位のハッピープライスは同35%増、20位のネクサスは同29%増加した。伸びた企業の多くは、時計に強い。時計は為替変動の影響を受けつつも、資産や投機目的のためグローバルで見れば世界のどこかに需要があるからだ。
420号(2017/07/25発行)12面