新刊書店の三洋堂、古本で8・2億円
本・CD・DVD、ゲーム等を扱う業態では苦しい状況が続く。中古メディアトップ20社中、13社（判明分のみ）が前年調査よりも売上を減らす結果に。音源・映像のネット配信が進みソフト市場縮小に歯止めがかからないのが大きな要因だ。
1～6位の顔ぶれ・順位は昨年と同様だが、中古売上を落とした企業が多い。だが3年連続首位のブックオフコーポレーションは例外。売上521.9億円で、約6億円の増収となった。直営店での中古メディア売上は5％前後減少したものの、店頭商品のヤフオク！出品やブックオフオンラインの伸びでカバーした模様だ。
バリューブックスは前期比37％増に
良い結果を生む企業も少なくない。10位でネット古書店のバリューブックスは中古売上を飛躍的に伸ばし、前期比約37％増の22.4億円に。同社はリピーターからの買取りを増やすメルマガやDMに注力。また寄贈された古本の買取り相当額を、NPOやNGO等に寄付する「チャリボン」という取り組みを通じて本を集めるスキームも構築している。
19位で初ランキング上位となった三洋堂ホールディングスは新刊書店チェーンで、東海エリアを中心に83店展開。うち約50店（今年1月時点）で古本の買取や販売を行い、8.2億円を売り上げた。同社の看板が強い地盤で、古本も楽しめる書店として知名度を獲得している。
420号（2017/07/25発行）13面
