イケア・ジャパン 下取実績5700件に
2018年09月10日
下取実績5700件にレンタル見据え好調
家具販売大手のイケア・ジャパン(千葉県船橋市)は8月29日、スウェーデン大使館内で2019年度事業戦略説明会を開催した。その中でヘレン・フォン・ライス社長は「家具下取の対応件数が700件を突破し順調に推移している」とし、リユース事業を強化していく方針を話した。
同社は2017年1月から自社製品家具の下取り・還元サービスを行っている。下取りした家具はメンテナン ス後アウトレットで販売する。2018年7月までに下取りの申し込みが1万4630件、内、5730件の下取りを実施した。アウトレットの再販率は81%となっている。6月には短期間での下取りが予想されるベビー用家具や電動工具などを期間に応じて還元率をアップするリニューアルを実施。利用期間の短い商品における新品購入のハードルを下げる目的だ。
利用者のニーズの検証を進め、1~2年を目途に家具のレンタルサービス開始も検討している。長期的なビジョンとして、同社は2030年までに同社製品の素材を100%リサイクル・再生可能なものにする方針も明かした。2017年にはリサイクル木材やペットボトルで作られたキッチン扉を発表しており、こうしたリユース・リサイクルを前提にしたものづくりへのシフトを加速していくと見られる。イケア・ジャパンの2017年8月期売上高は740億円で、前期比4%の減少となっている。2018年8月期の決算発表が待たれるが、
国内9店目となる愛知県長久手市への出店やインターネット通販は好調と言う。
▲ヘレン社長は今後の方向性として「手頃なイケア」を目指すとし、下取再販にも注力すると話した
第447号(2018/09/10発行)1面