古書現世、コミュニティ形成に一役
2018年09月15日
3000人動員する商店街フリマ
コミュニティ形成に一役
9月16日、東京・雑司ヶ谷の鬼子母神通り 商店街にて古書を中心 としたフリマイベント『みちくさ市』が開催される。業者ではなく、一般参加者を中心に30~40の出店を予定。
古書の他雑貨類の販売も行う。トークショーなどの催しもあり、今回は作家の角田光代氏や地下アイドルの姫乃たま氏、女性タレントの小泉りあ氏らをゲストに招く。3000~4000人を動員する見込み。10年目を迎える同イベントの運営を務めるのは古書現世(東京都新宿区)の向井透史代表。
▲向井透史代表
みちくさ市を、古本に対して安さや利便性以上にコミュニティの形成を重視する「新しい消費スタイルの層」(同代表)に訴求するチャネルに位置付けている。
2000年以降、インターネットの普及やメディア系大手チェーンの台頭で、安い本をいかに手に入れるかという合理主義的な消費が目立ったが、近年は新たにシェアリングやフリマアプリなど、コミュニティ性を重視した新しい消費の仕方が一部で広まってきている。
向井代表自身も「一箱古本市」という古書のフリマイベントに参加した経験から、「素人同士が売買しているのを見て、価格面での損得以上にコミュニケーションを重視していることに気づいた」と話す。
第447号(2018/09/10発行)6面