激戦区でユニークな質店運営~交友録(78)渡辺質店 渡辺圭一氏~
2018年11月09日
第78回 交友録
渡辺質店 渡辺圭一氏の交友録
渡辺質店 |
CLOAK |
激戦区でユニークな質店運営
蔵まで見せてくれる親切な人
クロークの井上男くんと出会ったのは約20年前、東京の質店で修行していた頃です。男くんも他店で修行中で、修行先の店同士が同じバーゲンセールに参加していたのがきっかけでした。実家が近く、家業を継ぐ立場や社交的な性格も似ていて、すぐ親しくなりました。その後、岐阜に戻った私は業界の横の付き合いがなかったので、先に名古屋に帰っていた男くんを頼り、いろいろ助けてもらいました。
男くんはチャレンジ精神旺盛な人です。従来の質INOUE 守山店に加え、彼がオープンした「CLOAK大須店」は、質屋の名前を掲げないユニークな質店です。店名はホテルや劇場で荷物やコートを預けるクロークからとったそうです。大須は買取店がひしめ、質店がないので出店し、10年近く続いています。男くんはストレートで何でも包み隠さず教えてくれる人でもあり ます。
以前、渡辺質店の建て替えの際に店を見せて欲しいと頼んだら、自分の店はもとより、弟さんが運営する「CLOAK 小牧店」の蔵まで開けてくれて、感激しました。現在はATF(全国質屋ブランド品協会)で同じブロックに所属していますが、男くんは今期からそのブロック長に就任、かつては名古屋質屋協同組合青年部の幹事長を務めていたこともあり、誰からも頼られています。商圏が重ならず、胸襟を開いて話が出来る男くんのような友人がいて、本当に良かったと思っています。
第450号(2018/10/25発行)19面