中古メディア事業の悟空、障がい者雇用しネット出品を行う

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中古メディア事業の悟空、障がい者雇用しネット出品を行う

2019年02月26日

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▲中川慎也取締役常務

障がい者雇用しネット出品
1日日古本1500点、アマゾンに登録

精神障がい者らを雇用し古本のネット出品における業務効率を上げているのが悟空(千葉県市川市)だ。同社はブックスエーツーの屋号で中古メディア事業を手掛け、実店舗1店とネット通販を展開。障がい者15人が在籍し、1日1500点の商品をアマゾンへ登録している。

同社は昨年7月、関連法人として障がい者就労継続支援A型事業所「ワンネス」を立ち上げた。ワンネスに在籍する障がい者は一般企業で就労できる水準を目指し、10月より悟空で訓練している。ワンネス発足の背景にあるのは「古本業界で進む、販売のネット化」(取締役常務兼ワンネス代表理事 中川慎也氏)だ。悟空は価格競争が激しい古本業界で生き残るために人件費削減を重視している。障がい者就労継続支援A型事業所を営むには最低賃金以上の給与の支払いと、業務現場で障がい者を管理できる人的配置を行うことが必須条件。

行政より補助金が支給されるため健常者を雇うよりも人件費を実質軽減できるわけだ。古本の査定から登録までの工程を障がい者が行っている。専用ソフトで本のISBNコードを読み込み、アマゾンの商品カタログを呼び出した後、商品状態を打ち込むだけでよい。「精神的な病を持っているだけでPCスキルは健常者と同じ。黙々と真面目に働いて頂いている」(中川氏)悟空では現在、ネット出品業務に自社スタッフがほぼ関わっていない。障がい者のみで業務を回し始めて以降、「飛躍的に出品効率が上がった」(同氏)と考察する。

2-B①.JPG▲精神障がいを持ったワーカーが古本のネット出品を行う

第458号(2019/02/25発行)2面

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