工具買取王国、売上倍に 前期2.7億今期も出店加速
2019年07月12日
・中古品を扱う買取王国が、売上倍増する中古工具事業の出店加速
・トライアルの実績により独立店を増やしている状況
・新品工具店の増加から、今後需要が高まると予想
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買取王国(愛知県名古屋市)は、前期売上が2.7億円と倍増成長している中古工具の事業で、今期も店舗展開を加速させている。今月に京都で新店を出した。今期新店計画は6店で、3月にも岡崎に出店済み。同社は前期、主力の中古ホビーやゲーム商材の売上が前年を割っていた。
同社は中古工具の専門店「工具買取王国」を東海・関西に8店展開。うち5店を前期に出店した。古着やホビー商材のリユース店を主体とする同社だが、一昨年より名古屋にある旗艦店「買取王国港店」で、工具売場を一画に設置して以降、工具のみで月商250万〜300万円を上げるまでに成長していた。そのトライアルによる実績が上向いてきたことで、東海や関西エリアに、50〜70坪程度で展開するロードサイド型の中古工具の独立店を増やしている状況だ。
工具買取王国ではプロ向けの工具の買取・販売を手掛ける。仕入れは個人からの買取りが主体。販売ではマキタなどの主要メーカーから中古工具を取り揃え、客単価は8000円程。「東海エリアでは、カーマやホダカなど、新品工具を扱うホームセンターが増えている」(長谷川和夫社長)ことから、買換えによる中古品の買取需要が今後強まっていくと見ている。
同社は2019年2月期で、会社売上が前年比1.3%増の47.4億円。ホビーやゲーム商材が振るわなかったが、倍増成長を遂げた工具が補っている。営業利益は前年比73%減の3400万円。工具買取王国の出店による先行投資や店舗閉鎖によるコストがかさんだ。
第467号(2019/07/10発行)3面