《シェアでいこう》シェアハウスの絆人、コミュニティ運営に注力
2019年08月06日
シェアでいこう
~経済を変える!?最新シェアリングエコノミー動向~
2ヵ月で50人が入居
コミュニティ運営に注力
東京・千葉・大阪にてシェアハウス事業を運営する絆人(東京都板橋区)は6月1日に「HASH196」と名付けられた100人が暮らせる大型シェアハウスを千葉県柏市にオープンした。同施設はすでに約50人の入居が決まっているという。コミュニティ作りに注力する同社の運営方針が奏功した。
同社は「コミュニティ型シェアハウス」を目指し、利用者同士の交流に重きを置く。
HASH196では世界の料理を食卓で囲むイベント「ご飯会」を開催し、食を通じて利用者同士の交流の場を提供している。「2日に1回の頻度で開催している。交流のきっかけ作りになれば」と平岡雅史代表は話す。
また同社は敢えて施設内に「余白を残す」という。「すべて完成したものよりも皆に体験を提供したい」(平岡代表)。
同施設には5月の段階で利用者が入居し、6月の正式オープンまでの間に利用者とオーナーでDIYや施設のルール作りを共有した。これまでの施設でも同様の取組みを実施し利用者同士の繋がりが生まれたという。
とはいえ「いつも交流ばかりだと疲れてしまう。だから間取りを工夫した」。シアタールーム、コワーキングスペース、アトリエを設けた。いずれも自分のペースで過ごせる場所だ。フリーランスの利用者に特に喜ばれている。
同社は今後ファミリー向けのシェアハウスを検討中だ。子供とともに暮らす多世代のシェアハウス形はスウェーデン・デンマークでコレクティブハウスと呼ばれて浸透している。
「新しいスタイルを提案できたら。住民の皆で子育てをすることは子供にとっても、住民にとっても新しい発見があると思う」(平岡代表)
第468号(2019/07/25発行)16面