AACD、宣誓マーク事業を開始 不正品排除の取り組みを認定
2019年08月12日
・AACDは不正品排除の取り組みを認定する「宣誓マーク」事業を開始
・宣誓マークはAACD会員かどうかに関係なく基準を満たした事業者に付与
・宣誓マーク会員は偽造品販売に関する相談やサポートを受領可能
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一般社団法人日本流通自主管理協会(AACD・東京都千代田区)は、偽造品の販売防止や不正品排除の取り組みを認定する「宣誓マーク」事業を9月1日から開始する。下部組織として別法人を設け運用する。広く会員を募ることで、不正品に関する情報網を広げ共有すると共に、偽造品の排除につなげたい考えだ。
会員拡大で保険制度も
宣誓マークは、AACD会員の有無に関わらず一定の基準を満たした事業者を対象に付与するというもの。店頭やECプラットフォーム上に表示することで、適正な事業者であることを消費者に示すことができる。
AACDには123社が加盟しているが、年会費が中小企業には負担が大きかった。そこで別法人として、「一般社団法人宣誓マーク協会」を発足し運用することにした。宣誓マーク会員は、AACDと比べると中小企業の場合、4分の1の費用(月1万円)に抑えられている。
AACD会員とは異なり、真贋のチェックポイント情報を受けられないが、商品判定サービス(年間12個まで無料)が受けられ、偽造品流通に関する情報を入手できる。また、偽造品販売時の対応相談や顧客との間で真贋に関するトラブルが生じた場合、紛争解決のサポートが受けられる。会員数の増加に伴い、誤って偽造品を販売した場合に受けられる保険制度を設ける予定と言う。
入会の対象は、法人または古物免許を有する個人。事業開始から6ヵ月経過していることなど一定の基準を満たす必要がある。AACDは1998年の設立、並行輸入・リユース市場における不正商品排除活動を行う業界団体。宣誓マーク協会を通じて会員外企業との連携を強めることで、多様化する偽造品・不正品の排除や情報収集に役立てる。3年後には300社以上の加盟を目指す。
「中小の事業者はそれぞれ偽造品に関する情報を持っている。これを共有し、権利者に伝えることで偽造品の排除につなげたい。偽造品との価格競争が少なくなり、プラットフォーマーも健全性が保たれ、権利者も偽造品を排除できるメリットがある。みなさんと一緒に健全なマーケットを作り上げていきたい」と沢田登志雄代表理事は話す。
▲宣誓マークを持つ、AACDの沢田登志雄代表理事(右)と姉川博事務局長(左)
第469号(2019/08/10発行)1面