きもの屋MIYABI.net、催事買取に注力 中四国や関西リユース店と連携
2019年08月31日
▲清水屋呉服店のホームページ
創業70年の老舗呉服店が元々母体の「きもの屋MIYABI.net」(岡山県岡山市)が、リユース着物の催事買取に注力している。昨年より始動し、中四国・関西のリユース店や古着店など7社と連携してきた。着物買取をフックに高齢層集客を図り、連携先店舗への送客にも貢献している。
この催事買取では、主に地方の高齢者をターゲットとしている。月に5,000点の着物を買い取っている同社では、物量の約半数を、業者取引を通じ調達している。その既存取引先が展開する実店舗を催事イベントの会場とし、創業より培ってきた審美眼で、着物のプロ査定をしてもらえることをメリットにイベントをPR。不要品を処分する際に着物もまとめて手放せることで、利便性の高さを訴求している。
「今や業界も、自分たちの持っているリソースを業者間で持ち合う時代。反対に、当店へリユース店業者を招き、着物以外の買取りもできるイベントを打ち出すこともあります」(清水雅喜代表)
清水代表は、「30〜40年前には1.8兆円あった着物市場も、今は2,800億円程度にまで縮小」と話す。
同社が販売するリユース着物は、数百円程度のはぎれや、帯とのセットで2万〜3万円程度のものもある。リユース品のみでは、月に2,000〜3,000点の販売実績を上げている。
第470号(2019/08/25発行)5面