BRANO、「アップサイクル・カスタムオーダー」廃棄服をアート作品へ

検索

BRANO、「アップサイクル・カスタムオーダー」廃棄服をアート作品へ

2019年10月29日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

洋服レンタル事業「ストクロ」を展開するBRANO(東京都世田谷区)では、「#ONEW」プロジェクトと銘打ち、廃棄予定の服をアーティストによるアート作品へアップサイクルする事業を9月に始めた。

アップサイクルされたアートの一例アップサイクルされたアートの一例

アップサイクルとは、廃棄予定のモノを再利用し、本来の価値を超えたモノにする試み。同社は洋服の廃棄減とクリエイター支援を軸に、廃棄予定の衣類をアート作品に作り変える事業をストクロから派生する形で開始。「ただのリメイクはもうダサい」と言い切る野中諭社長は、この取組みを「アップサイクル・カスタムオーダー」と表現する。

野中諭 社長BRANO 野中諭社長

同社は日・英から2組の芸術家を招き、15着のアートを制作。9月に表参道で展示会を開催したところ、50名程度のスタイリストや芸術家が見学に訪れ、購入希望者も現れた。0円で仕入れたアップサイクルの服に、14万8000円の値がついた。

#ONEWプロジェクトの仕組みは、不要な服を顧客から引き取り、芸術家の手を加え、同社の運営する「ストクロ」上でレンタル希望者に貸し出すというもの。

「例えば古くなったナイキの靴を芸術家がアップサイクルすると、ナイキファンと芸術家のファンの両者がその作品をフォローする。こうした掛け算を活かし、廃棄減とクリエイター支援を行いたい」(野中氏)

提供者から引き取った服は、ストクロ上でその提供者と芸術家の名前が出る。そのため自身の服がどう生まれ変わり、誰に使われたかが可視化される。更に芸能人が着るなど、メディアに出る。こうした提供者・芸術家・利用者が繋がりを感じられる新たな試みが、これから広まっていきそうだ。

作品はすべて一点モノ作品はすべて一点モノ

第474号(2019/10/25発行)4面

Page top
閉じる