アドバンスデザイン、記憶媒体の破壊機を発売 情報漏洩問題受け問合せ増
2020年02月14日
データ復旧サービスを手掛ける『アドバンスデザイン(神奈川県川崎市)』が1月8日、記憶媒体物理破壊装置「ストレージクラッシャー」を発売した。昨年末に起きたブロードリンクの情報漏洩問題を受け、同社の製品への問合せが殺到している。同製品は、すでにリユース業者からの注文が入っている。
媒体物理破壊装置「ストレージクラッシャー」W182×D190×H281/㎜
「記憶媒体の消去作業には、データの上書き、磁気装置での破壊、そして物理的な破壊の3つの方法がある」と瀧伸一副社長は説明する。機器を転売する場合にはデータを上書きし、廃棄する場合には磁気・物理破壊装置を用いる。瀧氏は発売された同製品を磁気破壊装置と併用することを推奨している。「目視でも破壊を確認できればお客に安心感を提供できる。また今回起きた問題では会社側の社員が転売してしまった。そもそも物理破壊しておけば転売はできない」(同氏)
瀧伸一副社長
同氏は同社製品を用いたデータ破壊の様子が新聞やテレビで取り上げられた横須賀市を例に挙げて、現在は「データ削除を外注に頼らず会社や自治体自ら行う動きが広がっている」と説明。「問題の結果、今年はデータ消去のマーケットが10倍に広がると思う」と話した。
問題発覚後、同社には全国から地方自治体、中小企業、大学の研究所、リユース・リサイクル業者等から問合せが集まった。同装置は記憶媒体を専用のトレイにおいてハンドルを上下させて使う。
第481号(2020/2/10発行)5面