ヤマノHD、たんす屋のスポンサーに
2020年05月28日
和装事業を拡大
美容室チェーンや和装宝飾事業を展開するヤマノホールディングス(東京都渋谷区)が、リユース着物チェーン「たんす屋」を展開する東京山喜(東京都江戸川区)からの事業継承を検討するため、民事再生スポンサーに関する基本合意書を4月24日に締結していた。
ヤマノHDは和装用品を取り扱う小売事業を行っており、全国に104店舗を展開。店舗販売の他にも展示会や販売会の開催、着付け教室やお手入れサービスの提供などを行っている。2010年代に入り、和装品店を展開する企業のM&Aを通じて和装事業を拡大させていた。同社では古物商を持ちながらも、「リユースは主たる事業ではなかったため、積極的には行ってこなかった」(取締役常務執行役員 木下淳夫氏)。今後新規顧客の獲得、販路拡大を図る考えだが、5月11日時点では、東京山喜から譲受する事業の範囲については協議中という。
ヤマノHDの2020年3月期連結業績予想では売上高が141億円だったが、新型コロナの影響で発表を延期している。一方東京山喜(東京都江戸川区)は4月20日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し倒産。帝国データバンクによると、申し立て時点の負債は13億円。2019年末時点で直営・FC含め111店舗を運営していたが、コロナによるインバウンド客減少や催事の中止が重なり民事再生に至った。
第488号(2020/5/25発行)3面