夏葉社、ブックオフを語る本「売れてます」
2020年12月06日
ブックオフを愛する人たちによる
ブックオフを語る本、売れてます
大手リユースチェーン「ブックオフ」について書かれた本が売れている。その名も「ブックオフ大学ぶらぶら学部」。出版元・夏葉社の代表取締役の島田潤一郎さんに出版のきっかけやこの本に込めたメッセージを聞くとともに、執筆者の一人である古書店ビビビの馬場幸治さんにも、ブックオフの魅力について語ってもらった。
左、現在発売されている新装版の表紙。右が最初に出版されたもの。当初は夏葉社の別レーベル・岬書店から出版。岬書店はISBN コードをつけず、取次を通さず自由な流通を目的に作ったレーベル。書店へ直で販売するスタイルだったが、1カ月で2000部が完売。売り切れ後、問い合わせが増えたことから、新装版を夏葉社から出版した
新装版の裏表紙。この値段シールは実は印刷。本家・ブックオフのシールを真似てデザインしているところがにくい
── 出版のきっかけは?
島田 専門的な古書店に通い詰めているような人たちの中には、ブックオフは「語るに足りない」というふうに思っている人がいるような気がします。それにブックオフがあることによって新刊書店の経営が圧迫されているという考えもある。ですから、ブックオフを正面から語ることが難しかったんですね。
でも、ブックオフは全国にあって、僕にとっては古書店というよりインフラのような存在。若くてお金がなくても、本を買いたい人にとっては、ブックオフはなくてはならないお店になっていると思い、思い切って本にしてみました。
── 反響はすごかったですね。
島田 発刊して1カ月で2000部が売り切れました。こんなに喜んでくれる人、面白いと言ってくれる人がいるのだと思って驚きました。
第501号(2020/12/10発行)11面