ポスポス、ママパパから高い支持「体験接客」でリピーター率7割
2021年04月07日
子ども用品リユース店の「ポスポス」(運営:ポストアンドポスト)は、中古品をお店で売り買いしたことのないママパパからの支持が高い。顧客の85%がリユース店を使ったことがないというのだ。ベビーカー1台売るにも、7kgの赤ちゃんの人形を置いて、試しに押してもらう。こうした"体験"接客で信頼を得て、リピーター率は7割を誇る。
顧客の85%、リユース未経験
"体験"でママパパがリピーターに
- 「スペック接客」ではなく「体験接客」
-
商品提案の際、商品「スペック」を説明する以外の+αが重要。商品レビューを伝えてあげると「この店員さん、よく知っているな」と思ってもらいやすい。例えば、〇〇というメーカーのベビーカーは△△のメーカーのよりも背面が長くて子どもが快適そうだった...など、良い点や、一方で悪い点も教えてあげると良い。「店頭買取時がレビューを聞ける絶好の場です」(吉田社長)
ポスポスのベビー売場や子ども服売り場。ベビー売場にはコンシェルジュを常駐させ、購入検討しているお客に積極的に声掛け。子ども服売り場のラックは、160cmの女性が手に取りやすい高さに設置している。
- 「ポスポス」店舗概要
-
- 業態:ロードサイドの子ども用品リユース店
- 店舗数:福岡市内に3店
- 広さ、商品点数:185坪、常時2万点近く(長住店)
- 客単価平均:4000円程度
- 商品単価のボリュームゾーン:1000円程度
大人服ならSMLで大別できるが、みるみる成長する子どもの服のサイズは10cm刻みと細かい。そこに男女の違いもあれば、ブランドによってはデザインも異なる。こうした「品揃え」が決して豊富とは言えない一般的なリユース店で、お目当ての子ども服を探すのは容易でない。
ポストアンドポストの吉田照喜社長が開業前に約100人の子育て世帯にヒアリングをしたところ、7割が「リユース店を使ったことがない」人たちだった。「品揃え」に「品質」、そして「店舗のデザイン」、これらに満足できないことが、リユース店を使いたくない主な理由に挙げられていた。ならばこうした理由を解消し、リユースをファーストチョイスしてもらおうと、これを具現化した店作りに努めた。
第509号(2021/4/10発行)13面