携帯キャリアショップやリユースモバイル事業を手掛ける日本テレホン(大阪府大阪市)。かつては売上の3割だったリユースモバイル事業が構造改革により売上構成が7割に逆転。リユースモバイル事業の売上は4年で5倍に成長している。コロナ禍でも業績は好調。岡田俊哉社長に聞いた。
リユース事業4年で売上5倍に
スポットから安定供給へ
リユースモバイル企業に転換
日本テレホン 岡田 俊哉 社長
C向けから撤退 法人向けに舵を切る
── 今期(2021年4月期)の着地見込みからすると、リユースモバイル事業の売上は40億円強と岡田社長が就任して4年で約5倍に伸びることになる。何があったか。
岡田 社長になってから、リユース事業は、コンシューマ向けは一旦止めて、法人向けに舵を切る経営改革を行いました。コンシューマ向けはいつか戻ろうぜと、いったん我慢することにし、在庫は全て処分しました。
── コンシューマ向けはなぜうまくいかなかったのでしょうか。
岡田 当時はネット通販を行っていましたが、送料や手数料に加え、在庫も多種多様に持っていたのでディスカウント競争で粗利が取れませんでした。個人から買い集めるため、多品種でグレードもバラバラ、再生にも手間がかかる。買い取ってから販売まで4週間以上かかり相場変動に対応できず、在庫が寝ている状態でした。
── 法人向けではどのように変えたのか。
岡田 法人向けはエンドユーザーとしての企業向け販売と企業向けの卸があります。どちらもアイフォーンを中心としたiOSに特化し、また当時はSIMロック品が多い中、SIMフリー品にこだわって集めました。
第509号(2021/4/10発行)9面