新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく様変わりしたブランドオークション。開催方式だけでなく、手数料形態なども複雑化している。そこで本紙では主要なオークションの開催方式と手数料などの費用をまとめた。
複雑化する手数料体系
コロナ下に入り大きく変わったのが開催形式だ。それまで主流だった手競りに変わり入札が主流となっている。さらにオンラインのみで完結する開催方法も増えている。入札式のオンライン開催もあるが、ここでは商品の下見から競りまでが全てオンライン上で完結する方式を取っているオークションのみオンラインとした。そのため、入札はオンラインでできるが、現地下見を基本としたものは「入札」と定義した。
入札の競り方式については、一定期間の間に入札金額が競り上がっていく方式を「競り上がり」、開催日当日にリアルタイムで競り上がっていく方式を「RT競り上がり」とした。そして、入札価格を登録し最高値の入札者を一度で決める方式を「一発」とし、最高値の入札者の金額が二番手の入札金額に左右される方式を「一発(二番手+α)」とした。ただ、最高値入札金額、二番手入札金額、指値との関係により、落札金額が異なることがあるため注意が必要だ。
開催方式が大きく変わったことにより、手数料形態も大きく変わっている。それまで外税方式のオークションでは落札手数料は無料が主流だったが、有料化を図るところが増えている。この背景には、開催方式がオンライン化に伴い、システム開発のコストに加え、写真撮影などの運営会社側の負担が増えていることがある。
第510号(2021/4/25発行)10,11面