ゲットイット、いまさら聞けない「SSDって何?」
2021年05月07日
ゲットイット(東京都中央区)が4月に開いたウェビナーでは、ソリッドステートドライブ(SSD)のデータ消去について解説がなされた。パソコン(PC)などに内蔵される記憶装置の20年の世界出荷台数は、SSDが初めてハードディスクドライブ(HDD)を上回り(※)、中古業界でも近く情勢が変化すると予想される。同社の技術顧問で、データ適正消去実行証明協議会(ADEC)の技術顧問でもある沼田理氏に話を聞いた。
いまさら聞けない
SSDって何?
世界出荷台数、HDD上回る
高速性、耐久性に強み
── SSDが、現在広がっている背景とは。
沼田 SSDが登場するまで、例えばPCでは、HDDの容量は一般ユーザーには十分すぎるくらいあると言えました。それよりも起動の速さなどが求められてきた中で、容量を小さくしてでも高速性に優れているSSDが支持されていきました。コスト面も影響しています。5年以上前、SSD搭載のノートPCが60、120ギガバイトでも売れていた頃の値段と同額で今、1テラバイトのものが売られている。
── 耐久性では。
沼田 HDDは、中のプラッタ(円盤)に書き込まれた磁気自体の寿命は存在しませんが、物理的な運動を担う部品の消耗や、外部からの振動・衝撃が寿命に影響します。一方SSDは、記憶素子は半導体であることから寿命は半永久的と思われるかもしれませんが、SSDを構成するフラッシュメモリに寿命が存在します。ただ物理的な故障がないだけ、SSDの方がHDDよりも長く使えるものと思われます。
第511号(2021/5/10発行)14面