ラジカセ人気で価格高騰、海外需要が牽引
2021年05月18日
1970年代から80年代にかけて音響機器として普及したラジオカセットレコーダー(通称:ラジカセ)の中古品の人気が高まっている。レトロなデザインに加え、カセットテープで新曲をリリースする海外アーティストもおり、海外需要が牽引し価格が高騰していると言う。
ラジカセ人気で価格高騰
海外需要牽引し1.5~2倍に
ソニーの「マイファーストソニー」はポップなデザインが人気
ポップなデザインマニアに人気
人気があるラジカセは1970年から1985年頃に販売されていた商品。インテリアとしての需要が増加していることから、色味がポップでデザイン性が高いものだ。1988年頃にソニーから発売された「マイファーストソニー」やサンヨーの「ロボ」シリーズは、当時子供向けに販売されており、シックなデザインが多い中、赤や紫といったポップなカラーデザインがマニアに人気と言う。
また、ソニーや東芝など各メーカーから当時発売された最高品質のものも人気が高い。1つの型でも機能性やデザインによって3種類程のグレードがあり、当時の販売価格で10万円前後のものが最上位クラス。環七ホビー(東京都中野区)の冨永遼社長は「購入者は50〜60代で当時高額で手が届かなかった人が多く、その反動から最高品質のものを求める流れが背景としてあります。また、当時は売れず生産数が少ないものなどは希少性から価格が高騰しています」と話す。コロナの影響により、海外客が日本に来られなくなったことから、ネットを中心に販売価格が上昇、人気商品は1.5~2倍に跳ね上がっていると言う。
第511号(2021/5/10発行)24面