ドンドン×ハンジロー僕たちのM&A
毎日ピンチ、でも倒産はしたことない!?古着で一世を風靡するドンドンアップ(岩手県盛岡市)岡本昭史社長による凄絶ノンフィクション体験記の第16回。
いきなりM&Aの壁にぶち当たる
(前回までのあらすじ:2012年12月、念願のハンジローとのコラボ1号店が原宿にオープン。M&Aにあたり、両社のメンバーがお互いをリスペクトしつつ同じベクトルで進んでいけるよう熱いメッセージを送った岡本社長。いよいよ改革が本格的に始動すると思っていたが...)
長年の夢だった原宿のフラッグシップ店がオープンし、気分は最高潮。そんな絶頂気分を噛み締めていたのもつかの間、ここからの1年間で一気に奈落の底まで転げ落ちるとは、この時は夢にも思いませんでした・・・。
ここからが本番。魑魅魍魎の出現、智謀策謀のオンパレード、四面楚歌、裏切り、反社会的悪徳ファンド介入、命からがらの売却劇・・・。今まで思い出すことさえも意識的にスルーしていたくらい「グエエエエエエーな経験」の始まりです。「ノンフィクション小説でもホントにこんなことあんの?ヤバい死ぬ―!ドンドンアップが乗っ取られそうになってドンドンダウン?」。
正式にハンジローとドンドンが結婚して、まずは原宿店を併設でグランドオープンしたところまではスゴイ希望に満ち溢れていたけれど、やっぱり「M&A」って心を一つにすることが一番難しい。この時の一番のハードルは、一刻も早くハンジローの商品アイテム数に対してデカすぎる店舗を縮小して、空いたスペースにドンドンダウンを併設しグランドオープンすることでした。
第520号(2021/9/25発行)22面