シクロ、本と本の物々交換 コンセプトは「循環」
2021年11月30日
このほど世田谷ものづくり学校内に開店した飲食店のシクロ(東京都世田谷区)が本と本の物々交換を行い、話題だ。同店は「循環」をコンセプトに据えており、古書を介して人や文字が循環する環境を実現した。今後、可能であれば他の古物の循環にも前向きだと話す。
カフェで本の物々交換
"循環"をコンセプトに
仕事で利用する人もいる
「本を交換することが目的でなく、それを通した人と人の繋がりのほうが重要」と奈良輪遊也担当は説明する。
会話を大切にしている
持参した本と店内の本を交換する際、お客はスタッフにひと声かける。スタッフはそこで「どんな人に読んでもらいたいか」「どうしてその本を選んでくれたのか」などをヒアリングし、また本の中にメッセージを記入してもらうなどして、次のお客へのバトンを用意する。そうして別のお客が再びそれを手に取ることで、循環が生まれるという仕組みだ。つまり、いわゆる古書店とは異なり、スタッフが積極的にお客と関わることで、新しい付加価値を生むとの考えだ。
第524号(2021/11/25発行)20面