「農機具王」の屋号で農機具のリユース事業を手掛けるリンク(滋賀県近江八幡市)。国内23拠点で買取専門店を展開している。各店店長は同社がフルコミット制で契約した、各地域の個人事業主という。この手法で店舗拡大を実現し、業界内での存在感を高めている。濱田義郎社長に話を聞いた。
中古農機で年商32億10期連続増収
フルコミット制、各地でリーダー育成
国内23拠点、店長は個人事業主
── 農機具のリユース事業で10期連続増収、前期年商は約32億円。改めて、リンクの創業経緯を教えてください。
濱田 創業は廃品回収で、不要品を一般個人から集め、スクラップ屋さんに出したりしていました。その中でネットオークションに中古品として売れるものもあり、ドンドン出していたら、農機具が高く売れていったんです。廃品回収も結構厳しかったので、農機具一本に絞ってきました。
── 創業当時から個人の農家から、買取りしていたわけですね。
濱田 はい。古いトラクターなど、お金をかけて捨てるのであれば引取りしますよと、最初は無料でもらっていました。そこから農機具が高額で売れるようになり、買取値段を付けたほうがもっと買取りが増えるだろうということで、買取専門店にしようと始めていったわけです。
── 創業期の頃は、農機具のリユースをしている同業他社は。
濱田 当時は小さな農機具屋さんが下取りでやっている感じで、またネット上には同業者はあまりいなかった印象です。ただ、当時には既に中古農機を海外貿易だけでやっている事業者はいたと思います。
第528号(2022/1/25発行)9面