ブックオフが中古ベビー売り場をテコ入れ、ポップ変え売上2.6倍に
2022年03月22日
群馬・前橋の「ブックオフスーパーバザー」では中古ベビー売り場をテコ入れし、その成果が現れ始めている。2月の中古ベビーカーやチャイルドシートの売上高は前年同月比で261%となった。中古ベビー用品を専門に扱うマミーズキッズ(運営:マスト、埼玉県川越市)が指導に入り、ポップの見せ方などを根本から変えた。利用者視点に立ち、「買いづらい要素」を排除することが「売れる」仕組みになるという。
中古ベビー売場改善、「買いづらい要素」排除
圧縮陳列改め、手に取りやすく
ブックオフスーパーバザー17号前橋リリカ店のベビー用品売り場。ベビーカーの下に緑色のマットを敷き、明るい雰囲気に。ベビーカーやチャイルドシートのポップには取扱説明書のページを読み込めるQRコードを掲示している
アウトドアやスポーツなどの趣味用品と、ベビー用品とで異なる点は、買い求める利用者のバックボーンにある。
例えば小さめのテントを買ってみたら、次は広々としたものが欲しいからと買い替えが利く。これがベビーカーならどうか。そもそも数ある種類の中から合ったものを選ぶのは簡単ではない。生涯で複数回にわたり購入することもそうそうないからこそ、買い物の失敗は避けたい...これが一般的な心理だろう。ブックオフを指導するマミーズキッズの上楽宗之社長は長年の経験を踏まえ、「ベビー用品を中古で買おうとしている方々は、圧倒的に不安しか持っていない」と話す。
「ブックオフスーパーバザー17号前橋リリカ店」では、それまで買いづらくさせていた要素を徹底排除することから始めていった。商品名やプライスしか表示していなかった淡白なポップをやめ、「種類」「対象年齢」「動作チェック済みであること」「今月入荷したこと」「QRコード」を追加した。「QRコード」は、中古品にありがちな取扱説明書が欠品という状況をカバーする。上楽氏が開発したQRコードポップからは、各主要メーカーがウェブ上に開示している取説ページを読むことができる。チャイルドシートであれば、対応車種などを自分で調べる手間が省ける。
第532号(2022/3/25発行)17面