「偽ECサイト」対策どうすれば?
2022年06月04日
「こちらのサイトは貴店のものですか?『特定商取引法に基づく表記』にはそう書かれていますが、あやしいサイトの気がして」。5月上旬、リユース着物を扱う某店に問い合わせが入った。店舗代表者はその知らせを受けてサイトを見てみると、ショップ名は異なるが自社の名前、住所、代表者氏名、電話番号が使われた偽サイトが確認できた。代表は慌ててグーグルに著作権違反と検索削除を申請し、警察にも通報した。
自社の情報、勝手に使われ...
商品画像に自社ロゴ入れ、転載抑止
偽ECサイト(写真が実際のサイト)。会社概要がページの左上にあるなど一般的な作りでないとされる
偽サイトの作り手の狙いは、代金をだまし取ることにあるとされる。古物営業法に詳しい新田・天野法律事務所の新田真之介弁護士に尋ねたところ、「偽サイトは振り込め詐欺の一種。被害通報によりサイトが閉ざされても、また新しく作られては消え、を繰り返します」。被害側が刑事告訴することはできるが、その労力を考慮すればあまり現実的でない。「自社サイト上で偽サイトの存在を喚起することや、自社の商品画像にロゴを貼り付けるなどして、転載されるのを抑止することが望ましい」(新田氏)
第537号(2022/6/10発行)15面