トレカ入門【第6回】、高騰するカードとは?その1:遊戯王〈初期〉

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トレカ入門【第6回】、高騰するカードとは?その1:遊戯王〈初期〉

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第6回 高騰するカードとは?その1:遊戯王〈初期〉

今回は、高騰したカードの事例として、日本屈指のTCGタイトルである遊戯王カードの中でも、「初期・古いカード」を取り上げたいと思います。

まずは、『ブラック・マジシャン・ガール シークレット版』になります。こちらは、「遊戯王デュエルモンスターズIII 三聖戦神降臨」公式大会 ストリートデュエル レジェンド オブ パワーにおいて、上位者に配布されました。

全体で400枚強の配布であるという説が有力です。このカードは現在すでに500万~700万円の価格で取引されていますが、2年ほど前までは1枚300万円程度でした。更にそれより1年程前は、まだ100万円台で取引されていたようです。4年で5~6倍程度になっているということになります。

またその他に有名なカードでは、『青眼の白龍 初期シークレット版』(通称:シクブル)があります。現在こちらのカードは、美品だと400万円以上で取引されています。が、3年前までは100万円以下で購入できるような相場でした。しかし、2年前の遊戯王バブル時に一気に値が上がり、その後もこの1年ほどで高騰し続けています。

希少な限定カード、4年で5〜6倍も

希少な限定カード、4年で5〜6倍も

このシクブルのカードは「Vジャンプフェスタ1999」というイベントで、来場者約3000人に配布されましたが、現在の流通枚数は1000枚を下回っているという説が有力です。配布からすでに20年以上経過しているため、行き先がわからなくなっているカードも多く、その中でも美品状態で保存されているカードは年々減っているようです。

直近では、KONAMIという遊戯王カードの版元が、「KAIBA SET」として、青眼の白龍 初期シークレット版の復刻版を受注生産方式で販売開始したことで、再度注目も集まっています。

3つ目は『初期スターター版の青眼の白龍 ウルトラレア』をご紹介します。こちらはデッキセットに確定で1枚入っていたカードのため、持っている人もそれなりに多いのですが、プレイで非常に使われていたカードのため、美品のまま現存する個体が少ない状況です。美品であれば1枚20万円程度で取引されていますが、プレイされつくした状態だと1000円ほどの価値しかないことも珍しくありません。

まとめると、大会限定配布カード、イベント限定配布カード、初期の中でも象徴的なカードの美品、に高値がつくということになります。

これ以外にも雑誌の抽選などで配布されたカードは高騰しており、Aセット、Bセットと呼ばれるカードセットは、現在それぞれ400万円近い価値がついています。

株式会社ジラフ代表取締役 麻生輝明
<Profile>
麻生輝明(アソウ・テルアキ)
株式会社ジラフ代表取締役。2014年に合同会社ヒカカクを創業、2015年に株式会社ジラフへと組織変更。現在は買取一括査定サイト「ヒカカク!」、トレカ専門フリマアプリ「magi(マギ)」、コレクター向けトレカ専門店「magi中野ブロードウェイ店」を展開。日本全国のリユース企業がクライアント候補。好きなポケモンはミュウツー。

第537号(2022/6/10発行)17面

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